※2020年3月24日更新:2019年10月の消費税増税に対応しました。
関西地区で、乗車券を分割してお得に移動する方法をご紹介します!
大阪から滋賀県方面の運賃は高い?
少し前に、滋賀県の彦根に用事があり、
大阪から新快速に乗って行ってきました。
大阪から京都の570円に慣れていると、滋賀県方面の運賃は、結構割高に感じます。
京都(42.8km) 570円
<290円の差>
山科(48.3km) 860円
<130円の差>
大津(52.8km) 990円
石山(57.3km) 990円
<180円の差>
南草津(62.5km)1,170円
草津(65.0km) 1,170円
守山(69.4km) 1,170円
<170円の差>
野洲(72.5km) 1,340円
<180円の差>
近江八幡(82.1km)1,520円
<170円の差>
能登川(90.7km)1,690円
<290円の差=100kmの壁>
彦根(104.5km) 1,980円
米原(110.5km) 1,980円
こうやって見てみると、京都と山科の間に、少し大きな壁があるのが分かります。
ということで、この原因を探りながら、節約する方法について、解説します!
京都と山科、1駅で290円の差の原因は?
一言で言えば。
「大阪~京都」の運賃が割安に設定されているのが原因です。
通常、JRの運賃は、乗車駅と降車駅の間の距離(営業キロ)を計算して、
その距離を、運賃表に当てはめることで、知ることができます。
(運賃表は、地域によって、いくつかに分かれています。)
運賃表に当てはめると、大阪~山科は、48.3kmなので、860円に設定されているのが分かります。
一方、大阪から京都までの570円は、運賃表と一致していません。
このようなことが起こる理由は、2つあります。
(1)京都までは大都市圏(電車特定区間)ということで、割安な運賃表が適用される。
(2)大阪~京都では、阪急や京阪との競争関係もあるため、運賃表を度外視した割引運賃が設定されている。
これが、大阪~京都が570円になっている秘密です。
そして、この反動で、
大阪~京都(42.8km) 570円
大阪~山科(48.3km) 860円
このような290円の差が発生して、山科までの運賃を高く感じてしまうというわけです。
大阪~京都の割安運賃を利用して、節約する!
このような仕組みを知ったら、上手く利用して節約するに限ります!
いくつか注意点はありますが、方法はシンプル。
大阪~京都の乗車券と、京都~目的地の乗車券、2枚の乗車券を購入して、併用すればOKです。
乗車券の分割購入、具体的な方法は?
方法は単純。
①京都で一度改札を出て、もう一度入場する。
②事前に、2区間分の乗車券を購入しておく。
どちらかをする必要があります。
乗車券の分割、乗り越し精算は要注意!
一方で、よくありがちな失敗があります。
それは、大阪~京都の普通乗車券を買って、到着駅で乗り越し精算する方法。
この場合、差額を精算することになってしまいますので、節約になりません。要注意です。
(さらに例外ですが、大阪~京都の回数券で乗り越し精算した場合は、
乗り越し区間の運賃を別途支払うことになるので、節約OKです。)
さて、実際に節約できる金額を計算してみると・・・
京都(42.8km) 570円
山科(48.3km) 840円→760円(570+190)▲80円
大津(52.8km) 990円→770円(570+200)▲220円
石山(57.3km) 990円→810円(570+240)▲180円
南草津(62.5km)1,170円→900円(570+330)▲270円
草津(65.0km) 1,170円→990円(570+420)▲180円
守山(69.4km) 1,170円→1,080円(570+510)▲90円
野洲(72.5km) 1,340円→1,080円(570+510)▲260円
近江八幡(82.1km)1,520円→1,250円(570+680)▲270円
能登川(90.7km)1,690円→1,430円(570+860)▲260円
彦根(104.5km) 1,980円→1,740円(570+1,170)▲240円
米原(110.5km) 1,980円→1,740円(570+1,170)▲240円
区間によって差はありますが、80円から270円ほど節約できることが分かります。
270円あれば・・・
・ドトールなどのカフェでコーヒー1杯
・缶ビール(プレミアムモルツやヱビスも可)1本
・立ち食いのかけそば・かけうどん(安いところ)
・自販機の飲み物、2本(安いところなら3本)
・アマゾンで「1円+送料」で売られている本(地域にもよる)
・ちょっとしたアプリの購入
このように、別のところにお金を使うことができます。
ぜひ、想像(妄想?)を膨らませてみてください(笑)
応用編、ここからが本番!~大阪・天王寺からどこへ行く?~
ここまで、大阪から京都・滋賀方面を例に挙げて説明しましたが。
実は、大阪~京都のような割安の運賃が設定されている区間が、他にもあります。
大阪~京都(42.8km)570円<730円>
大阪~神戸(33.1km)410円<560円>
大阪~宝塚(25.5km)330円<510円>
JR難波~奈良(41.0km)570円<730円>
天王寺~奈良(37.5km)470円<650円>
天王寺~和歌山(61.3km)870円<1,100円>
※<>は、距離を運賃表に当てはめた時の運賃。
JRの運賃が割安な区間は、他にもいくつかありますが、関西圏では、5区間だけ覚えておけば、十分使えると思います。
大阪駅から、京都・神戸・宝塚。
(阪急・京阪・阪神と競合している)
天王寺駅から、和歌山・奈良。
(南海・近鉄と競合している)
さらに裏技~乗車券を3区間以上に分割してみる~
そして、さらに、時間と手間をかけられるなら、複数併用することで、もっと大きな節約ができます。
例えば。
大津から明石へ向かう場合。
普通に乗車券を買うと、1,980円かかります。
一方、分割を駆使してみると。
大津→京都 200円
京都→大阪 570円※割安
大阪→神戸 410円※割安
神戸→明石 310円
合計1,490円。
なんと、24%OFF! 470円の節約ができてしまいます。
時間があれば、こんなふうに、いろいろ比較してみると面白いですよ!
まとめ
大阪から京都・神戸・宝塚。
天王寺から和歌山・奈良。
関西圏で、この5区間は、JRの運賃が割安に設定されています。
この区間を含む移動を考えている場合は、時間の許す範囲で、
乗車券の分割を検討してみましょう!
①事前に2区間別々に乗車券を買うか、
②分割する駅で一旦改札を出るようにすれば、
区間によっては、200円以上の節約が可能です。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。